白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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142:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 01:46:51.82 ID:tRJaplXx0
「いやあ、やっぱり一ノ瀬さんはいいなぁ。あんなに大勢の盗賊≠、カリスマというか、雰囲気でまとめあげてるんだよ。みんな自由なのに、どこか見えないロープで電車ごっこしてるみたいだ」
「ふふ、本当にすごい…… これなら志希さん、先生の舞台にもお声が掛かるかしら?」
「いやいや、手に余っちゃうよ。呼べたらそりゃ、いいんだけどね。でも今こうしてくれてるのも、魔法みたいなものでしょ」
「うーん、そうかも……」
「呼ぶならそうだね、古澤さんに…… ほら、」と振り返って千夜を指し、「白雪さん。君たちがいいな」

 先生と頼子、二人揃って扉をこそっと開け、覗くように稽古の風景を眺めていた。頼子はともかく、先生は中で指導していればいいと思う。意識の半分で息を整えつつ、頭を下げた。

「抜け出したりして、すみませんでした」
「いやいや、休憩あげたのボクだよ。ゆっくり出来た?」
「ゆっくり…… いえ、まあ、そうですね」
「それで……」



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