白雪千夜「アリババと四十人の盗賊?」
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131:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 01:38:48.12 ID:tRJaplXx0
 ふつふつと頭痛が始まった。衝動が身体を駆け巡った。

「神様とやらが私を戒めるとすれば、わざわざ塩の柱に変えたりなどしない。硫黄も永遠の火も必要ない。鏡一枚だ。鏡に映る本当の姿を見さえすれば、私には全部が分かる。何を願おうと分不相応だ。何を望む資格もない。
 私がここに居るのは、お嬢様に恩をお返しする、その当然の道理の為だ。お嬢様が望むことならば、応えなければならない。お嬢様が新しい舞台で活躍なさるのなら、よりお側でお支えする為に、私自身も努力をしなければならない。当然の道理だ。私の願うことじゃない。その筈だった。それを……

 お前に分かりますか。私の世界には、白と黒さえあれば充分だった。それを……

 何故、望まなくてはならないのです。何故、求めなくてはならないのです。元々私がいた場所に、何故、走ってまで向かわなくてはならないのです。
 今生きている理由にさえ報いられない私の、いったい何が…… 何が誇れる未来だというんだ? ……何が‼︎」



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