109:名無しNIPPER[sage saga]
2020/12/02(水) 01:21:36.95 ID:tRJaplXx0
言おうとする千夜を、彼女は目で制止した。憐むような、蔑むような、失望するような目で。
「正義感? 義務感? それとも恐怖感? 望んだ正しい自分でいなきゃならないの? 自分が役に立たない存在だなんて認められないの? ……はあ、理想だの責任だの高潔さだの、ナイフみたいに刺すだけ刺してさ。つまらないとは言わないけど、ツマンナイ。そんなオトナびた理由で足が竦むんなら、あたしがコドモスウィーティーな翼をあげる。否認を奪って、堕落をあげる。そしたら後は跳ぶだけだ。だってさー、疲れたでしょ? 呪文はそうだな、《バウチカバウワウ・ギチギチグー》♪ はいオーケイ。千夜ちゃん、頑張ったね。よくやったね。今までありがとうね、ちゃんと見てたからね。もう大丈夫、どこへでも逃げていいんだよ」
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