32: ◆LXjZXGUZxjdx[sage saga]
2020/11/29(日) 18:21:30.50 ID:F2WpVU4e0
ももこ「ふぅ・・・。とりあえず一番危ないやつは居なくなってくれたな」
かりん「うんっ。十咎先輩っ、調整屋さんっ、本当にありがとうございますなのっ」ペコッ
ももこ「いやいや、いいよ。なんか不可抗力みたいだったし」
みたま「う〜ん・・・。まだ落ち着くのは早いんじゃないかしら。不可抗力だなんて言わないで、ちゃんと原因を突き止めないと、またすぐに同じことが起きちゃうかも」
ももこ「あ、ああ、それはそうだな」
かりん「確かになの・・・。わたしのことを好きって言ってくれるのは嬉しいけど、そのせいでみんながケンカするのは嫌なの・・・」
みたま「うふふっ、ホントにいい子ね、かりんちゃんって。調整屋さんも可愛いかりんちゃんのこと、だ〜い好きよぉ♪」キャピ
かりん「えっ・・・?! ま、まさか、調整屋さんにもわたしの魔力が・・・?!」
みたま「じょ〜だんよ〜」
ももこ「おい! こういうときにそういう冗談はやめろって!」
みたま「はいはい、ごめんなさいね。それじゃ真面目に考えましょ。みんながかりんちゃんにメロメロになっちゃったきっかけに、何か心当たりはない? 最近あった変わった出来事とか」
かりん「う〜ん・・・。別に、最近はいつも通り過ごしてたの・・・。アリナ先輩と部活して、お家に帰ったらアニメの映画見て、それでアイデアが浮かんだから夢中になってマンガを描いて・・・あっ」
かりん「分かったの! このマンガなの! わたしが描いたこのマンガ! みんなこのマンガを読んでからおかしくなったの!」
ももこ「マンガのせいだって? やちよさんたちもこのマンガ読んだの?」
やちよ「ええ、昨日御園さんの部室で読んだわね」
十七夜「自分も一昨日、メイドカフェで読んだな」
うい「わたしも読んだよ」
みたま「このマンガ、どういう内容なの?」
かりん「えっとね、なぎたんたちと無人島を探検した時のことを元にして描いたマンガなの」
かりん「わたしがモデルのお殿様が主人公なの。無人島に隠されたお宝を仲間と探すんだけど、色々あってピンチになって、お殿様が悪役の人の心を盗んで仲間にして、みんなで協力して、そして最後にお宝に辿り着くの」
みたま「心を盗む・・・。かりんちゃん、そのマンガ、ちょっと貸してもらってもいーい?」
かりん「え、でも、読んじゃうと多分・・・」
みたま「ページは開かないわ。ちょっと触って魔力を探ってみるだけ」
かりん「わかったの。どうぞなの」
みたま「ん〜・・・・。やっぱり、このマンガにかりんちゃんの魔力が宿ってるわね」
かりん「そうなの?」
みたま「ええ。かりんちゃんってマンガがきっかけで魔法少女になった子だから、こういうことが起きちゃったのね。ねむちゃんが持ってるウワサの本に似てるわ」
みたま「それに加えて、ほら、かりんちゃんの固有魔法って」
かりん「あっ・・・“盗む力” なの・・・・」
みたま「そうそう。このマンガは、かりんちゃんが一生懸命になって描いて、しかも自己投影した主人公が出てくる上に、その主人公が心を盗む行為をした。更にかりんちゃんは石とかお菓子とかに魔力を込めて魔女と戦うくらいだから、物に魔力を込めるのが得意」
みたま「それらの要素は相性が良すぎて、結果的にこのマンガに強い魔力が宿っちゃったのね。それはもう、 “心を盗む” という魔力が、マンガを読んだ魔法少女のソウルジェムの中に勝手に入り込んじゃうくらいにね」
かりん「そうだったの・・・。わたしの魔法って物だけじゃなくて心も盗んじゃうんだ・・・。あ、それじゃあ、わたしはこれからもうマンガは描いちゃいけないの・・・?」
みたま「そんなことは無いわ。今回はたまたま色んな偶然が重なっただけ。意図的にやらない限り、こんなこと滅多に起こらないわよ。それでも心配なら、描いたマンガをわたしの所に持ってきてくれれば、マンガから魔力を取り除いてあげる」
かりん「そっか・・・。うん・・・・それは、よかったの・・・。よかったけど・・・・・」 (俯き
ももこ「かりんちゃん?」
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