25:伊丹 [sage]
2020/11/21(土) 01:12:38.22 ID:F8D/mY4l0
彼は続ける。
「莉緒。今回はいいけど、あんまり喫煙室に近づくんじゃないぞ?副流煙なんか吸ってみろ。喉に影響が出るかもしれないんだからな」
「大丈夫よ。遠くで見てただけなんだから」
「これから、センター公演が控えてて、喉を大切にしないといけないんだから……」
「……え?」
ーーー今、センターって言った?
私は、彼の顔をじっとみつめる。
彼は言ってから、
やべ、と口に手を当てる。
しばし、静寂。
夕方の幹線道は一向に進まない渋滞にハマってしまっていて。
車内には、低く唸るエンジン音と、エアコンのヌルい風を感じる。
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