ジェノ子「私はジェノ子。先生の弟子だ」タツマキ「弟子? このハゲの?」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/16(月) 01:57:17.76 ID:Btb/boOPO
「ごめんな、ジェノス。顔はわりと好みだったけど、やっぱり俺はお前が弱くなるのを見過ごせない。いいか、"強さ"ってのはな」

拳が振り上がる。回避出来ない。動けない。

「相対的なもんじゃなく、絶対的なもんだ」

ゴ ォ ッ ! !

風が、吹き荒れた。音が消え、肌が震える。
一拍遅れて吹き戻しがきた。背後の山が消え、先生の拳が目の前にあった。音が戻る。

「わかったか?」

コツンと額を小突かれて、我に返った。
結局、この人は本気を出してくれなかった。
それでも本気で向き合って、伝えてくれた。

絶対的な力とは別の本当の"強さ"を感じた。

「先生」
「わかったらさっさと帰るぞ。んで、犬の糞が付いたブーツを洗ってくれ」
「わかりました。ですが」
「ん? なんだよ」

いつもの調子でヘラヘラ笑う先生を見ていると動悸が激しくなって、切なかった。

「もう少しこのボディで居させてください」
「お前、俺の話ちゃんと聞いてたのか?」

呆れられても構わない。先生ならばきっと、なんだかんだ言っても傍に居てくれる。
この人はきっとそうした強さを持っている。


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