佐々木「君は優しいね」キョン「炭治郎には敵わないさ」
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2:名無しNIPPER[sage saga]
2020/11/01(日) 20:00:36.59 ID:eKWbNwFOO
「で? どうしたんだ、その髪は」
「なに、別にたいしたことはない。今話題の鬼滅の刃に登場する主人公の可憐な妹君である禰豆子ちゃんを真似てみただけさ」

部屋に通して前髪全開な理由を尋ねると、思いの外くだらない理由だったので苦笑した。

「笑うのはやめてくれ。これでもかなり勇気を振り絞ったんだ。自分でも似合っていないと思うし、おかしいのは明らかだろうけれど、それでも僕は妹キャラに目がない君の趣味嗜好に合わせたんだ。褒めてくれたまえ」

たしかに俺は妹を目に入れても痛くない程に溺愛しているが、勝手に妹好きにするな。

「おや? それではキョンは禰豆子ちゃんのことがお気に召さないと? これは意外だ」
「いや、気に入らないとは言ってない」
「では、もっと僕のおでこに注目したまえ」

そんなことを言っても佐々木は佐々木であり、たとえ竹の口枷を咥えたとしても炭治郎の妹とはかけ離れている。キャラが違う。

そのことをどう諭そうかと考えあぐねていると、ノックもなしに部屋のドアが開いて、呼んでもないのでに俺の妹が顔を覗かせた。

「キョンくん、お客さん? あ、佐々木さんだ! やっほー! 見て見て、佐々木さん!」

佐々木と同じくおでこを全開にしたマイシスターは、冷蔵庫からかっぱらって来たと思しき"竹輪"を横向きに咥えて唸りだした。

「んむぅーっ!」
「ああ……なるほど。そういうことか」

妹の奇行はまさに今話題の『鬼滅の刃』に登場する禰豆子の物真似であり、全てを察したらしい佐々木はお手上げとばかりに降参した。

「やれやれ。君の可愛い妹には敵わないよ」

佐々木も良い線をいっていたが、妹の勝ちだ。


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