41:名無しNIPPER
2020/09/19(土) 23:11:34.82 ID:66ORp3Ez0
役人「お待たせしました。」
嫌な予感が的中する。応接室に入ってきたのは、王ではなく役人を名乗る男だった。
魔術師のような恰好をした男を連れている。おそらくこいつが兵士の言っていた呪術師だろう。
役人「王はお忙しい身ですので、代わりに私が対応いたします。それで、訴えたいことというのは?」
勇者「隣の彼女が塔に監禁されていた魔法使いです。彼女はそこで酷い・・・暴行を受けていました。さすがに人道を外れた行為だったので、こちらで保護したんです。彼女の視力と聴力が失われているのは城の呪術師のせいだというので、彼女の呪いを解いてもらいに来ました。あなたが指示したんですよね。」
役人「何のことか分かりませんね。確かにあの塔は元々わが軍の所有物ですが、今は使われていないはずです。」
勇者「彼女の友人が、あなたに脅迫されて彼女の拉致に協力させられたと証言してるんです。城の兵士たちからもあなたの名前を聞いています。ここに連れてきましょうか?」
役人「なるほど、あの兵士たちを生かしていましたか。」
役人は開き直ったように、悪びれずに言った。少しも動揺した様子はなく、飄々としている。
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