僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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35:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 20:39:11.55 ID:ZPljtdP8O
「ちょ、ちょっと待て! よく聞け、犬! お前は誤解している。こいつは僕の姉弟子……いや、兄弟子で、お前にとってもそうだ。だから、僕の犬はこれからもお前だけで……」
「お嬢は黙ってろ! これは犬同士の……いや、男と男の真剣な話なんだよ!」

男ではなく、女なのだが。思い込みは怖い。

「だから、それは誤解で……!」
「それで? 私に何の用だ、捨て犬」
「ちょっと! 話をややこしくすんなよ!?」

捨て犬呼ばわりとは。舐められたもんだぜ。

「どっちがお嬢の犬に相応しいか勝負だ!」
「ほう? 面白い。貴様が私に勝てると?」
「お前……完全に面白がってるな?」

売り言葉に買い言葉で話は進んでいく。
すっかり蚊帳の外に追いやられた主人のツッコミはもはや誰の耳にも届いていない。

「いや。あんたは強い。俺じゃ勝てねぇ」
「なんだ。捨て犬な上に、負け犬とはな」
「畜生……なんとでも言いやがれ! 今日までの俺の努力はひとえにお嬢のためのものだ! だからお前の相手は、お嬢にして貰う!!」
「どぇええっ!? ここで僕なの!?」

まさかの急展開。楽しげに眺めるのは師匠。

「おや? おやおや。これはこれは……思ったよりもずっと面白くなりそうですね」

その隣で相槌を打つのは尻好きの変態魔女。

「さすが私のわんちゃんですね。立派です」

師匠はともかく、魔女まで現れたのを見て、ようやく少女はこの状況が仕組まれたものだということに気づいたが、後の祭りだった。


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