僕っ娘剣士「黙れ犬!僕を女扱いするな!」少年「でも、お嬢は女だし……」
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34:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/19(土) 20:36:41.95 ID:ZPljtdP8O
翌朝。

「お嬢! 迎えに来たぜ! ……って」

待ちに待った再会の時がついにやって来た。
主人と犬。双方の努力が実を結ぶその時が。
しかし、師匠から道場に泊まり込みで修行していると聞いて向かった先で、犬は見た。

「お前の頭が重いから腕が痺れたぞ」
「それなら今日こそ一本取れるな!」
「抜かせ。返り討ちにしてやる。というか、寝癖くらい自分で直せないのか、お前は」

仲睦まじく部屋から出てくる男女、のように犬の目には映った。口喧嘩はしていても、甲斐甲斐しく少女の髪を手で梳くあれは誰だ。

「お、お嬢……?」
「い、犬……? お前、なんでここに?」

まるで不味いところを見られてしまったようにバツが悪そうにそそくさと身だしなみを整えるお嬢を見て犬は全てを悟った。

「ああ。そうか……なるほどな」
「ど、どうした? おーい、犬?」
「そいつがお嬢の新しい犬ってわけか」
「はあっ!?」

何やらひとりで事実誤認した犬。
この短期間で急速に発達した逞しい妄想力に主人はついていけず、姉弟子はむっとした。

「誰が誰の犬だって?」
「へっ。とぼけんなよ! あんたがお嬢の新しい犬だってことはもうわかってんだよ!!」

完全に暴走状態。もう誰にも止められない。


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