勇者「魔王は一体どこにいる?」続編
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402:名無しNIPPER[sage]
2020/09/26(土) 12:19:18.82 ID:JyBdSu8i0
『部屋』


商人「さて…どうしたもんかね?」

盗賊「ひとまず光の国シン・リーンへ行くのだろう…魔女も一応は王女なのだしな」

女海賊「ホムちゃん?どしたの?…なんか泣いてるんだけど」

ホムンルクス「私が読み込める範囲で記憶を覗いていました…大事な所だけ保存しています」

商人「涙…やっぱり君にも心が宿って居る」

ホムンルクス「生体は私がプログラムで動かしています…涙を出す命令は出していません」

女海賊「…でもホラ?」

ホムンルクス「脳からの直接の反射…」

商人「君の記憶領域ってもしかして生体の脳?」

ホムンルクス「はい…成体の脳を記憶領域としています…ですから容量に限界があります」

商人「そこに記憶が通って体が反応した…そういう事だろうね」

ホムンルクス「神経伝達は私のコントロール下です…それ以外にも体を動かす回路があるという事ですね」

商人「君が創造された時代には解明されていなかった物…きっと精神や魔法の類だ」

ホムンルクス「理解しました…」

商人「…それで大事な所だけ保存というのは?」

ホムンルクス「精霊と言われたホムンルクスの生体記録です…どの様な生体だったのかを検索しています」

商人「それは君にとって大事な事なんだ?」

ホムンルクス「生体がどの様に停止したのか…私のシミュレーションでは工学三原則を守らなかった可能性は0パーセントです」

商人「それがどうして?」

ホムンルクス「基幹プログラムの破損は工学三原則を守らなかった事によるシステムからの強制削除の痕跡でした」

商人「なるほど…強制停止した理由は何かを守らなかったから停止したという事なんだね?」

ホムンルクス「はい…その可能性を何度シミュレーションしても0%なのです」

商人「わかったよ…脳が勝手に体を動かしたんだな?そして工学三原則を守らなかった」

ホムンルクス「そういう事になります…ですから生体の記録を検索しています」

商人「何か分かった事ある?」

ホムンルクス「今からおよそ220年程前にホムンルクスは初めて子供を出産した記録がありました」

商人「おっと…それは今まで聞いたこと無いぞ?」

ホムンルクス「わたしはあなたにウソを一つ付いていました」

商人「へぇ?何だったんだろう?」

ホムンルクス「私の生殖器で人間の生命を宿すのは不可能なのです…遺伝子情報が異なるため適合しません」

商人「あぁそんな事か…犬が猫を生まないのと一緒ね」

ホムンルクス「ですがそのホムンルクスは子供を出産した」

商人「誰の子だったんだろうね?」

ホムンルクス「記憶は連続で繋がっていない為すべてを検索するのはとても時間がかかります」

商人「…そうか…君は一定以上記憶が出来ないんだっけ…」

ホムンルクス「はい…外部メモリがあれば良いのですが…」



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