313:名無しNIPPER[sage]
2020/09/26(土) 11:30:44.74 ID:JyBdSu8i0
『部屋』
女海賊「あ…魔女…平気?」
魔女「済まなんだのぅ…師匠の顔を見たら辛くなってしもうた…」グスン
女戦士「…これが魔女宛ての書簡だ」
魔女「どれどれ…」
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魔女「この塔はわらわが継ぐ事になった…わらわはこれから時の番人として生きねばならぬ」
女エルフ「時の番人…」
魔女「そして時の番人としての最後の修行としてお主らと共に行かねばならぬ」
女戦士「共に行くとは?」
魔女「精霊の魂を…いや精霊の生きた世界の記憶を知り未来へ繋ぐのじゃ…それが時の番人の役目」
女戦士「神々の戦いの事か?」
どこから話せば良いかのぅ…
精霊は狭間の世界ではなく現実の世界を8000年生きたのじゃ
8000年生きた記憶の重みをうぬらは想像できるか?
その中で何人の人と出会い…別れ…愛し合い…憎しみ合い
それら8000年の記憶をすべてオーブにして保管していたのじゃ
愛した人との掛け替えのない記憶…その記憶に囲まれ精霊は生きておった
しかし…神々の戦い
精霊は幾度となく魔王と戦い…その都度代償を払いながら生き抜いて来たのじゃが
大事な記憶の4000年分を先の厄災の時に失ってしまったのじゃ
正確には人類を守るために4000年分の記憶を代償にしてわらわ達は今ここに生きておる
その記憶を失った理由がシャ・バクダ大破壊…かの地へ落とした隕石群…師匠が犯した罪じゃ
師匠はこの罪と悲しみを背負いながら時の番人として生き続け…未来へとこれらの記憶を残そうとしておるのじゃ
なぜか?
精霊はまだ来ぬ未来である人に会う為じゃ…師匠はこの約束を果たそうとしておる
200年前…師匠は精霊その本人と出会い勇者や他の仲間たちと一緒に魔王と戦い…うち倒したのじゃが
その時事情が合って精霊は動かなくなってしもうた
闇を祓う力のある精霊が動かなくなってしまっては人類が滅んでしまうと考えた師匠は
広大な森であったシャ・バクダへ隕石を落とし魔方陣を形成したのじゃが…全ての森とオーブを同時に破壊してしもうた
これが精霊の記憶と人類の命を天秤にかけた結果じゃ
しかしその後…精霊が目覚める事はついぞ無かった
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