高垣楓「あなたがいない」
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42: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:21:11.65 ID:Od9IjqsH0

「そうですねえ……ホールはあまり大きくなくていいんです、と言うか、あまり大きくないほうがいいんですが。
私の肉声が聞こえるくらいの近さで、アコースティックなライブがやってみたいです」
「ああ、なるほど。アコースティックですか」

 コンセプトはある程度、分かってもらえそうな雰囲気。

「ただ、やはり楓さんクラスのアイドルがライブを行うのなら、五百から千人のハコでは、小さいと思います」

 マネージャーはそう意見する。これにはプロデューサーも同意した。

「営業的には二千人くらいまでのハコでPAは使用。演奏はアコースティックオンリーでいくのはどうでしょう?」

 プロデューサーは落としどころを探る。そのコンセプトなら、Pさんが思い描いていたライブに近いもののような気がした。

「そうですね……それなら、いいかと」

 私は答える。

「分かりました。基本はそれで。ライブの時期は一年後くらいでしょうかね。ハコを押さえる関係がありますし」
「はい。それでいきましょう」




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