高垣楓「あなたがいない」
1- 20
39: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/14(月) 21:18:25.87 ID:Od9IjqsH0

 翌日。オフであった私に一本の電話が届く。チームの構成について打ち合わせをしたい、ということだった。
 私は早速事務所へ顔を出した。

「おはようございます」
「あ、楓さん。お待ちしてました」

 ちひろさんが出迎える。
 彼女の表情は明るさを取り戻しつつある、とは言い難い。
 時間が人を癒やしてくれるとは言うけれど、そうすぐに解決できるほど人の心は単純じゃない。
 たぶんそれは、私にも言えることだ。

 会議室には社長さんと、チームのメンバーとなるであろう人たちが集まっていた。
 先輩プロデューサー、ベテランマネージャー、そして営業兼事務のメンバーがふたり。
 中心に座る社長さんが言う。

「うちの事務所で考えうる、ベストメンバーを用意しました。まあ、高垣さん専属とはさすがにいきませんけど」

 それは致し方ない、というか、それが当然だと思う。
 集まってくれた面々はすでに担当アイドルが複数いるわけだし、引き抜くわけにいかない。兼務というのは至極妥当な話だ。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
216Res/171.18 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 書[5] 板[3] 1-[1] l20




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice