145: ◆eBIiXi2191ZO[sage saga]
2020/09/22(火) 21:42:31.06 ID:CC20O+KU0
「高垣さん。ちょっとですね、お薬を変えましょう」
「え……お薬、ですか」
「はい。今まで飲んでもらっていたミルナシプラン、あれは前向きになるお薬でしたけど、今の高垣さんには、気分を整えるお薬のほうが大事に思われます。
ですから、ミルナシプランを別のお薬にします」
「そう、ですか」
ぼんやりした頭で、先ほどのことを思い出そうとしてみる。
おぼろげだけれど、私がなにを言っていたのか浮かんできた。
「あの……」
「なんでしょう」
「……仕事、は」
先生は「ああ」と呟き、私の顔を伺うと。
「それは、お仕事先で相談してください。千川さんにも、お話させてもらいましたので」
私は力なく「はい」としか、答えられなかった。
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