58:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:22:37.50 ID:EGkFzpej0
魔王から少し距離をとったところでホウキに乗った翼が手を放し私は地に足をつけた。
「そもそもどうやってここまで来たのよ」
魔王城には普通の手段では入ることすらできない。私がやったように魔王そのものの魔法を利用するか、どうにかして魔法を無効化するか。
59:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:26:35.91 ID:EGkFzpej0
「それだったらなおさらこんなところに来たらダメでしょ!」
「え? だって来なかったら可奈がいなくなっちゃうでしょ。そんなのつまらないもん!」
「あーはっはっはっ!」
60:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:32:28.42 ID:EGkFzpej0
「英雄の末裔と選ばれし少女の共闘か。だが、切り札がすべて不発に終わった貴様らが揃ったところで我に敵うとでも?」
魔王が悠々と飛んでくる。
わざわざ私たちの会話を待ってくれてたらしい。余裕の表れだろうけど勝ち誇りすぎなのよ。
61:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:36:43.02 ID:EGkFzpej0
「いい。一発で決めるわよ」
翼に魔王と長時間やり合う技術はない。
私に魔王の防御を崩す火力はない。
62:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:39:30.42 ID:EGkFzpej0
それは魔王と戦う前のやよいおばあちゃんに持つように言われたもの。
幼いころの私、いや少し前までの私はそれをちゃんと理解してないままだった。
それでも不完全なままでもみんなを守りたいと小さいころから磨き続けた。
63:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:47:07.04 ID:EGkFzpej0
「なぜ、真っ向からのぶつかり合いで我が魔法が弾かれる! 半人前の魔法使いごときの魔法に!」
攻撃が防がれ続けることに初めて魔王が焦りを見せる。
だれにも負けないおまじない。それは一族の使命を自覚するより先に私が目指した私だけの魔法。
64:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/10(木) 01:52:36.26 ID:EGkFzpej0
>>63の修正
「なぜ、真っ向からのぶつかり合いで我が魔法が弾かれる! 半人前の魔法使いごときの魔法に!」
攻撃が防がれ続けることに初めて魔王が焦りを見せる。
65:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/10(木) 01:56:14.62 ID:EGkFzpej0
私たちが放った魔法は同時でなく私の魔法が先行していた。
「防御に気を取られて攻撃魔法に回す魔力が不足、その上タイミングまでずれた。最後の最後で失敗したな! 英雄の末裔よ!」
先に私の魔法を迎撃した後に、そのまま翼の魔法を拡散させるつもりだろう。魔王が吠えながら私の魔法を受け止めようとする。
66:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 01:59:48.49 ID:EGkFzpej0
「負けないわよ!」
「わたしだって!」
魔王が倒れる前に私が負けたら失敗、魔王じゃなくて私と翼で競い合うおかしな光景。
67:名無しNIPPER[sage]
2020/09/10(木) 02:02:33.39 ID:EGkFzpej0
「あわわわわ! 壊れてる!?」
「そりゃ、ぶっ壊れるわよ。ここは魔王の居城。魔王の魔翌力が尽きた以上動かすものはないもの」
足場がどんどん崩れていく。また分身だったりしたらどうしようかと少し心配していたけれどどうやらあれは一体だけでよかったらしい。
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