鹿賀りん「ダイキチが悪いんだよ?」河地大吉「ああ……俺が悪い」
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5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/02(水) 22:15:27.53 ID:VrI1bENjO
「ダイキチ! 遅い! どこに行ってたの!?」
「……すんません」

本日何度目の謝罪だろうか。それでも、だ。

「りん……会えて良かった」

りんが迷子になっていなくて、良かった。

「りんのおかげで助かったよ」
「もう……ダイキチのばか」

なるべく申し訳なさそうに笑ってみせると、ふにゃっと怒ったりんの表情も崩れて、そのまま無理に笑おうとして、失敗したらしく。

「お、置いていかれたかと、思って……」

女の子は、思っていたよりも、ずっと強い。

「そんなことしないよ」
「ダイキチにも、捨てられちゃうんじゃないかって、こ、怖くて……うぇえええんっ!」

だけどときどき、弱い。子供だから当然だ。

「いい子にするからぁ! だから、どこにも行かないでぇ!! うぇええええええんっ!!」

なるべく優しく、りんを抱きしめる。
大切に、慎重に、壊れてしまわないように。
どれだけりんを大事に思っているか、捨てるなんて微塵も考えていないことが伝わるように。

「ふぐっ……ひっく」
「りん、もう平気か?」
「ひっく……お腹すいたぁ」

泣いたぶんだけ、お腹が空く。
きっと自分もそうだったのだろう。
甘くて美味しいものを食べさせてあげよう。


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