鹿賀りん「ダイキチが悪いんだよ?」河地大吉「ああ……俺が悪い」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/09/02(水) 22:12:50.92 ID:VrI1bENjO
「りん! 返事してくれ! りーん!!」
「お、お客様、落ち着いて……!」

半ば発狂したように叫ぶと、店員に宥められて、なんとか我に返る。頭を冷やさねば。
足りない頭を必死に働かせて、閃いた。

「そ、そうだ! 迷子センター! どこ!?」
「す、すぐにインフォメーション・センターに確認しますので落ち着いてください!」

ほとんど胸ぐらを掴むような勢いで店員を詰め寄ると、確認を取ってくれるらしく、店の奥へと入っていった。そわそわ報告を待つ。

「ん?」

そこでふと、商品のラインナップが入店した時と違っていることに気づいた。おかしい。
なにぶんあまり興味がないので記憶が定かではないがもっと調理器具がメインだった筈。
しかし、この雑貨屋は雑貨の方が多かった。

さっと顔が青ざめたその時、店員が戻り。

「すみません。赤い風船を持った迷子は保護されていないようでして……」

そこで、ピンポンパンポーンとチャイムが。

『迷子のお知らせです。河地大吉さん。お連れ様がお待ちですので、至急……』

「あ、はい……俺です」
「お、お客様……?」
「本当に……すんません」

迷子は……俺だった。

迷子のお知らせで呼び出されたことを察した店員はそれ以上追求しないでくれた。
フラフラ店を出ると、同じ雑貨屋でも全く違う店であることをようやく理解出来た。

ちょうど風船を持ったくまの着ぐるみも他の場所へと向かうらしく、そりゃ一箇所に留まって風船を配っているわけないよなと、遅ればせながら気づき、自らの勘違いを恥じた。


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