1:名無しNIPPER[saga]
2020/08/30(日) 23:02:20.79 ID:oR7gEo4j0
とある日の探偵社
探偵「金を貸せ、助手」
助手「朝の第一声からそれはマジ萎え。普通、部下に金をたかりますか?言っておきますけど、今月のお給料は貰いますからね」
探偵「そんな金あるわけがないだろうが。大体、歩合制なんだよ、うちの探偵社は」
助手「んなっ!?働いて1か月、全くお仕事なかったのは…?」
探偵「働かざる者食うべからず、この言葉をおまえへ初任給代わりに贈ろう」
助手「そっくりそのままお返ししますよ、このニート」
探偵「これからなにか事件が起きれば、仕事はやってくるだろう。この褐色の筋肉をくねらせるような事件がくればな」
助手「え、きもすぎて鳥肌立っちゃいました。だいたい肉体労働なんですか、探偵って。私、これまで探偵が探偵してるところ見たことがなくて」
探偵「緻密な下調べ、犯人との接触、逮捕。全ては筋肉が解決してくれる」
助手「うわーすごいですねー。わたしはお茶煎れるのがこの一か月で上手くなりましたよ」
探偵「助手には、事件が起きた時に女にしかできないことをやってもらうつもりだった」
助手「ハニートラップってことです?まぁ…やれないことはないですけど。むしろ私向きですけど?」
探偵「だが、君のような若い子には危険だし、万が一のことがある」
助手「いやいや、給料もらえないほうが危険だわ。このまま仕事なしだと野垂れ死ですよ、私」
探偵「うむ、なににも億さない素晴らしい心がけだ。流石は俺が見込んだだけはある。あとは事件がやってくるのを待つだけだ」
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2:名無しNIPPER[saga]
2020/08/30(日) 23:05:30.16 ID:oR7gEo4j0
助手「それなんですけど、一つ提案があるんですが、聞いてもらえません?」
探偵「言ってみろ」
助手「こうやって待つのもいいですけど事件が身近で起きるなんて、それはコナン君だけだと思うんですよね。だから、これから私たちの方から出向くのはどうです?」
3:名無しNIPPER[saga]
2020/08/30(日) 23:08:47.37 ID:oR7gEo4j0
助手「えー…っとなんすかこの緑ぃチラシ。周囲が信じられない方、生きるのが辛い方、ルーナ教に入ってみませんか。今なら、新規でルーナ教に入信された方に、【大慈大悲のルーナ】による洗別を受けることができます?」
探偵「今回の件は、間違いなく彼女の耳に入っていることだろう。そして、なんらかの調査も行っているはずだ。まずは新規入信をして彼女から話を聞く」
助手「なんでほにゃららルーナさんはそんなことを調べてるんですかぁ?ヘブラって、私聞いたこともないし、きっとド田舎ですよ」
4:名無しNIPPER[saga]
2020/08/30(日) 23:10:43.79 ID:oR7gEo4j0
探偵「助手は悪い意味で純粋だからな、痛い目にあってでも貴重な情報を掘り当ててくれ」
一方探偵は踵を返して、この街で一番蔵書数の多い図書館へ向かった。探偵はこれから、霧雨漂う街、ヘブラについて調べるつもりだ。調査の目的は300人程度の行方不明者で主管しに載るほどのニュースになったことの原因である。都会では、周囲に住む人間のことは基本的にブラックボックスである。仮に人口300万の都市から300人いなくなったところで、大きな事件にならないのだ。ヘブラという田舎町で、300人消えた意味とはなにか。
また、ヘブラという街に好奇と不審の目が向くということに意味がある可能性も捨てきれない。
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