1:名無しNIPPER
2020/08/23(日) 15:20:11.38 ID:mHiJ1Ddl0
屈託なく笑って好意を伝えてくれるあかりちゃんが好きだった。
あかりちゃんはいつまでも私を好きで居続けてくれるんだって、私はなんの根拠もなしにそう思っていた。
だって、あかりちゃんだ。いつでもいい子で優しくてかわいい、私のお友だち。
――この関係が変わるだなんて、考えたこともなかった。
◆
最初に違和感を感じたのは、少し前のこと。
ちなつ「ありがとう、あかりちゃん。大好き」
いつもみたく結衣先輩とのことについて相談にのってもらって、それがうれしくってお礼を告げた、お泊まりの日のある夜のこと。
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2:名無しNIPPER
2020/08/23(日) 15:32:02.96 ID:mHiJ1Ddl0
あかりちゃんからも、「あかりも、ちなつちゃんのこと大好きだよ」って、そう返ってくるんだと信じて疑わなかった。
いつだってそうだったから。
眠るために薄ら暗くした部屋の中、ベッドの上を見上げる。返事は中々聞こえなかった。
もう寝ちゃったかな。
ついさっきまで普通にお話していてもそのすぐあとに眠ってしまっているなんて日常茶飯事のあかりちゃんのことだから、その段階では特になにも感じずに、布団の中で寝返りをうって背を向けた。
3:名無しNIPPER
2020/08/23(日) 15:48:21.35 ID:mHiJ1Ddl0
あの日以降、私はあかりちゃんのひとつひとつの言葉や行動が、なんだかいつもと違うような気がしてならなかった。
小さなものでも、降り積もって行けばあっという間に大きな違和感に変わってゆく。
今だって、そうだ。
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