【ミリマス】 高山紗代子「あなたと一歩、近づける時間」
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9:名無しNIPPER[saga]
2020/08/23(日) 11:52:21.38 ID:ZPwxV11E0

「まだ少し緊張というか、気負いすぎてる所があるかな。力みすぎて動きも表情も固くなってた。細かいミスの原因にもなるし、なによりあれじゃ今一つノリきれない、ってお客さんも少なくなかったんじゃないかな」

 そう、今日の出来映えは彼女自身もよくわかってるし、なにより結果にも表れている。それをはっきり口にするのも、プロデューサーとしての大事な役目なんだ。

「やっぱりそうですよね、そこが課題……」
「ああ、そうだ。Bランクといえば、日本トップクラスの“すごいアイドル”だ。それを賭けてライブするってんだから、相手もすごいってことさ。ほんの少しのミスでも命取りになる……もちろん、紗代子だって負けちゃいないけどな」
「もう、またそんなこと言って……いいんです。私に足りないものは、私が一番よくわかってますから。だから──」
「“あとはそれに向かってがんばるだけ”、だろ?」
「はいっ!」

 そう答える紗代子に悔しさはあっても後悔はない。どれだけ躓いても、それでも立ち上がって前を向く──それが“高山紗代子”ってアイドルなんだ。


……だけど。




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