【ミリマス】 高山紗代子「あなたと一歩、近づける時間」
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10:名無しNIPPER[saga]
2020/08/23(日) 11:55:42.83 ID:ZPwxV11E0

「大丈夫、その元気があれば、紗代子の夢が叶うのだって……あの子とのステージだって、きっとすぐ実現できるさ」
「もう、それは気が早すぎますよ」
「そうかな?これまでの紗代子の頑張りを知ってたら、そうは思えないけど──もっとも夢が叶ったら、俺なんて要らなくなるかもしれないな」
「そんなッ!」

 大きな声だ。スタッフにじろりと睨まれるほど、人目を憚らない大きさと……切迫感だった。

「私、プロデューサーが……あなたがいないと私……」

焦りと恐怖が、紅い瞳にみるみる広がっていく。すがるような視線……あぁ、この眼だ。腹の底に渦巻く、卑劣で醜く矮小な、昏い欲望が満たされていくのを実感する。彼女のおかげで気付いた……気付いてしまった、浅ましさの表れだ。



 だが長くは続かない。きっかり五秒、それで限界だ。

「──悪い、そんなつもりじゃあなかったんだ」

まったく、プロデューサーになって上手くなったのは、涼しい顔で嘘をつけることくらいなものだろう。



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