武内P「魔神が生まれた日」
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8: ◆SbXzuGhlwpak[sage]
2020/08/11(火) 04:11:09.25 ID:OyIzvWrPO
――翌日



卯月「はぁ……私ったら何て事しちゃったんだろう。プロデューサーさんを困らせてしまって」

卯月(けど……楽しかったなあ。プロデューサーさんったら抱き着いてきた私にどうしていいかわからなくて、あんなに焦っちゃって可愛かったなあ。それなのに体は逞しくって、熱かった)

卯月(そういえばお腹に当たっていたあの熱くて硬い感触は、なんだったんだろう? 思い出すと、お腹の下がなんだか熱く――)

卯月「だ、ダメダメ! 尊いプロデューサーさんでそんな事を考えたらいけません!」

卯月「プロデューサーさんに悪い事をしようとした凛ちゃんと未央ちゃんは、早苗さんにお説教されてひとまず安心できる状態になったのに、私がこんな事を考えたらいけないじゃない」

卯月「とにかく昨日の事をプロデューサーさんに謝らないと」


コンコン、ガチャ


卯月「プロデューサーさん、昨日は――――――――――え?」

武内P「し、島村さん!? こ、これはですね!」

幸子「プロデューサーさん? カワイイボクを撫でる手が止まってますよ」

武内P「いえ、その」

幸子「言い訳はいりません。ほらほら」グイグイ

武内P「は、はい」ナデナデ

幸子「ゴロゴロゴロ〜♪ フフ―ン、ボクのカワイイ鳴き声で存分に癒されてください♪」

卯月「…………………………プロデューサーさん、何で膝の上で幸子ちゃんが丸くなっているんですか?」

武内P「……何故なのでしょう」

幸子(on the 武内P)「ああ、卯月さん。昨日は“ボクの”プロデューサーさんが失礼しました」

卯月「……ボクの?」

幸子「ご存じだとは思いますが、シンデレラプロジェクトが始まるまでプロデューサーさんはボクを担当していました」

卯月「は、はい」

幸子「つまりこのカワイイボクと触れ合えるのが日常だったのに、それが突然奪われてしまったんです! プロデューサーさんの嘆きと悲しみはどれだけ深かったことでしょう!」

幸子「最初のうちはボクほどではないにしても、カワイイ卯月さん達に囲まれていたので何とか我慢することができました。しかしボクとたまにしか会えない日々が続いていくうちに、段々と体内のカワイイ成分が枯渇していき、ついには卯月さんに“お兄ちゃん”と呼ばせるほど拗らせてしまったんです」

卯月「ええっ!?」

幸子「つまりボクのせいで! ボクを好きすぎるせいで! ボクを愛おしすぎるせいで! 昨日の事が起きてしまったんです。何もかもプロデューサーさんに構ってあげなかったボクが悪いので、カワイイボクに免じて昨日の事は許してもらえませんか?」

武内P「……何度も否定しているのですが、このような調子で聞き入れてくれないのです」ナデナデ

幸子「プロデューサーさんは照れ屋さんですからねぇ」

卯月「あの、幸子ちゃん? 昨日の件は、私からプロデューサーさんをお兄ちゃんって呼び始めたんです」

幸子「わかってます、わかってます。プロデューサーさんは不器用で誤解されがちな人ですから、周りのアイドルが支えてあげないといけませんから、時にはウソをついてでも守らないと」

卯月「うー、確かに話を聞き入れてもらえません。それにどうして今の話で、プロデューサーさんの膝の上で丸くなっているんですか?」

幸子「プロデューサーさんはカワイイ成分を大量に供給する必要があるのに、照れ屋さんですから強引な手を取る必要があります。そこでボクのおじいちゃんの家の猫を思い出したんです」

卯月「猫を?」

幸子「ええ、あれはお盆の頃でした――」





輿水幸子
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