高森藍子が一人前の水先案内人を目指すシリーズ【ARIA×モバマス】
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◆jsQIWWnULI
2020/08/30(日) 18:55:30.65 ID:s2H4XrND0
「じゃあ、始めよっか」
「はい」
少し遅めの朝食の片付けを終えて、アイさんはそう言った。今日は、週に一度あるアイさんが直接指導してくれる日だ。ARIAカンパニーを一人で切り盛りしていただけあって、アイさんは結構忙しい人だ。アイさんの予定表はいつも予約でいっぱい。でも、こうして忙しい時間を縫ってこうして私の練習を見てくれる。すごく、ありがたい。それと同時に、何となく申し訳ない気分になる。本来なら、この時間はアイさんの自由に過ごせる時間なはずなのに、私に時間を割くことで、それもなくなってしまっている。……アイさんのためにも、はやく一人前の水先案内人にならなければと、強く思う。
私は一足先にゴンドラに乗り、ロープをバリーナからほどく。そして、ロープを桟橋に置いてアイさんを待つ。アリア社長が先にやって来て、ゴンドラに乗った。しばらくして、アイさんが姿を現す。
「お手をどうぞ」
私はそう言ってアイさんに手を差し伸べる。
「ありがとう」
アイさんは私の手を取って、ゴンドラに乗りこむ。アイさんがゴンドラに乗りこみ終わるのを確認した後、私はゴンドラを漕ぎ始めた。
「今日はどのルートを通ります?」
私はゴンドラを漕ぎながらアイさんに尋ねる。
「うーん……じゃあ、今回はこっち行ってみようか」
アイさんが指し示す。私はそちらに舵を切り、そのままゆっくりと進めていく。
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