434: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/10/19(月) 18:22:10.16 ID:tjvlTkr2O
ランパードさんは、あの後すぐに元の身体に戻った。
ただ、「シェリル」……いや、テイタニアの「人形繰り」で無茶な動きをさせられたせいか、筋の腱とかがあちこち千切れてしまっていたらしくしばらくは安静にしなければいけないらしい。
花街での戦いから、一晩が明けた。やっと、少しは安心できる状況になったみたいだ。
あの後すぐにベーレン候が駆けつけ、事の収拾に当たった。幸い、あれほどの大規模な騒動だったにもかかわらず、死んだ人はいなかったという。
あの中では比較的疲労が軽かったエリザベートを中心に、警察への説明が行われた。こういう時に「トリス森王国第三皇女」という肩書きは絶大であったらしく、驚くほど好意的に取り調べは終わった。
エリックはというと、「君がいると話が厄介になる」と教授によっていち早くジャックさんの家に戻されていた。
もちろん、ランパードさんを別にすれば彼の疲弊具合は相当のものだったから、多分それもあるんだろう。
リリスという女は睡眠魔法をかけられた上でひとまず確保されている、らしい。ただ、「『憑依』で操られていただけだろう」ということだから罪に問われることもないみたいだけど。
後で彼女に何があったかについては、私が行って調べることになっている。「シェリル」について、何か分かればいいのだけど。
ただ、その前に……色々、教授には聞きたいことがある。この人は、一体何を知っていて、そもそも何者なんだろう?
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