魔王と魔法使いと失われた記憶
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15: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:55:58.87 ID:S0Anv1g5O
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私はパタン、と絵本を閉じた。子供の頃、よく読んだ本だ。
実際にこの出来事が起きたのは、私が2歳の頃らしい。その後すぐにこの絵本が作られ、そして子供たちが皆読むようになった。

以下略 AAS



16: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:56:48.73 ID:S0Anv1g5O


その人は、とても親切な人だった。まるで兄のように、親のいなくなった私に接してくれた。
どこか私を邪険にしていた叔父夫婦ではなく、彼を慕うようになったのは当然だった。あるいは、それは私の初恋だったのかもしれない。

以下略 AAS



17: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:57:15.47 ID:S0Anv1g5O




しかし……私の12歳の誕生日に、彼は叔父夫婦を惨殺した。
以下略 AAS



18: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:57:54.28 ID:S0Anv1g5O




その時の記憶は、私にはない。というより、彼が叔父夫婦を殺した前後の記憶が、すっぽりと抜けている。
以下略 AAS



19: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:58:20.98 ID:S0Anv1g5O





以下略 AAS



20: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:58:54.26 ID:S0Anv1g5O



第1話

以下略 AAS



21: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 21:59:51.48 ID:S0Anv1g5O
コポコポコポ…………

実験室のケトルが音を立てている。私は急須にお茶の葉を入れた。

「プルミエール、ちょっといいかしら?」
以下略 AAS



22: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 22:00:54.58 ID:S0Anv1g5O


「深き地の中より生まれ出る者
悠久の時を生き続ける者
汝に感謝と我が願いを伝えん
以下略 AAS



23: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 22:01:56.43 ID:S0Anv1g5O
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「にしても、大分こなれてきたわね。今までにない魔法であるのは確かだわ」

ズズッ、とアリス教授がお茶を啜った。私はマロングラッセの代わりに、エリザベートの故郷の土産「セベー」を齧る。少ししょっぱいけど、トリス茶にはそれがよく合う。
以下略 AAS



24: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/07(金) 22:02:38.97 ID:S0Anv1g5O
私の生まれは大陸北東部のテルモン皇国だけど、叔父夫婦の死の後は南西のアングヴィラ王国で育った。
記憶を失ったままの私を、たまたまテルモンを訪問していたクリス・トンプソン宰相が拾ったのだ。
そして、私は彼の庇護の元育てられた。オルランドゥ魔術学院に入れたのも、彼の口利きがあってのことだ。
私に父の記憶はほとんどない。だけど、トンプソン宰相は……私にとっては、親も同然だ。

以下略 AAS



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