140: ◆Try7rHwMFw[saga]
2020/08/27(木) 12:29:52.60 ID:IcevcAFHO
「ぜえっ、ぜえっ、ぜえっ…………!!!」
「ちょっと、大丈夫なの?それにその傷っ」
「いいから、逃げろっ…………!!ぜえっ、ぜえっ……俺の代わりは、いるが、お前の、代わりは……はあ、はあっ……いないっ……!!」
「嫌よ!!あなた、死ぬつもりなのっっ!!?」
「死には、しないっ……だが……」
魔王が私たちが襲われた広場を見た。誰かがこっちに来ている感じはしない。けど……逃げ切れた気も、全然しない。
私は黙って彼を背負った。身体が私より小さくて助かった。おぶって歩くぐらいはできる。
そして、僥倖だったのは……広場に噴水があったことだ。
小声で詠唱する。……間に合って!!
3メドぐらい先に歪みが見えたのと、詠唱が終わったのはほぼ同時だった。
「幻影の霧(ミラージュ・ミスト)!!!」
私たちの前を霧が包む。……やった!!
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