佐々木「今度、洗いっこしようか?」キョン「は?」
↓ 1- 覧 板 20
5:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/26(日) 21:00:29.56 ID:I1wck53cO
「少年の夢のようでいて現実的な観点からそれを否定したくても否定しきれず、実現の可能性を模索しているところがキミらしいね」
「うるさいな。ほっといてくれ」
「まあまあ。そもそもキミはまだ中学生なんだから、もっと自分の願いに忠実になるべきだと僕は思うよ。捻くれるのは高校に上がってからでも遅くはない筈だ」
そう言う佐々木だって、中学生だろうに。
こいつはいつだって大人びていて、自分ひとりで他よりも先を歩いているようだった。
そんな佐々木に対して、中坊の俺はガキなりにどうやったら一矢報いることが出来るのかを考えたのだが、彼我の頭脳の差は著しく、まともな口喧嘩では勝てそうもなかった。
なのでここはひとまず、開き直って佐々木の言葉通りに素直になってみることにした。
「……撫でてくれ」
「おや? 何を撫でれば良いんだい?」
わかっている癖に。本当にタチの悪い奴だ。
「さっき俺の頭を撫でようとしただろう」
「ん。わかったわかった。仕方ないなぁ」
くつくつ喉を鳴らしながら、佐々木がくしゃくしゃと俺の頭を撫でる。極めて不本意だ。
しかし何故だろう。これほど心地良いのは。
14Res/14.32 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20