48:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:42:40.35 ID:qe4+sBJv0
小鳥の囀りがいつの間にか寝てしまったヨハネをゆっくりと起こす。
「花丸……?」
目の前の花丸は穏やかな表情ですやすやと眠りについている。そして、驚くべきことに──
熱が引いている。
正直、昨夜はいつ死んでもおかしくない状態だった。
それが、まるで風邪が治ったかのように熱が引いている。
いくら何でも、ここまで身体に反動が来ずに治るのはおかしいとさえ思った。
ふと、扉の向こうから、老婆の苦しそうな空咳が聴こえてきた。
ヨハネは花丸の頭から冠を取ると、花丸を起こさないように窓からゆっくり抜け出し、疲れた身体を引き摺るように歩き始めた。
とりあえず花丸が助かったことの安堵と一晩中起きて居たことで体は鉛のように重たかった。
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