花丸「私の天使」
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24:名無しNIPPER[saga]
2020/07/12(日) 21:22:02.73 ID:qe4+sBJv0
「もう疲れた……きゅうけいさせて……」

「えー?まだ遊び足りないー!」

「勘弁して……もう2時間もぶっ続けで遊んでんのよー!」

花丸の無尽蔵な体力を甘く見てたことを後悔しつつ、花丸は軽々しく遊びの誘いに乗った自分を恨めしく思っていた。

「それに、もうそろそろ夕方よ?おばあちゃんが心配するわ。」

窘めるように花丸の肩を叩く。

早くも太陽は彼方の山の背中を橙色に塗り、自身の影は背丈より大きくなっている。

「むぅ……じゃあ、また今度遊びに来てもいい?」

ヨハネは一瞬だけ逡巡するような素振りを見せたが、すぐに優しそうな顔を浮かべ「いいわよ。」とだけ返した。

「ほら、もう帰りなさい。」

なんだか首から上が熱を放っているような気がして、ヨハネは何となく居心地が悪かった。

手を振りながら笑顔で去っていく花丸を見送ると、ヨハネにはずんと今日一日の疲れが圧し掛かってきた。

「さっさと寝ますか……」

大樹に向かって数歩進んだところで、ふと花丸が立ち去って行った方向を振り返る。

「……私もお人好しね。」

自嘲気味にふっと笑い、翼を一振りして天空に舞い上がる。



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