8:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/11(土) 22:25:58.38 ID:5HEO7PNvO
「よ、よくわかったな。実はさっきから小便がしたくてな。もうはち切れそうなんだよ」
「やっぱり。それならそうと早く言ってくれれば良かったのに。キョンはシャイだなぁ」
「お、奥ゆかしいと言ってくれ」
はて。俺は何を言っているのだろうか。
ともあれ、これでなんとか乗り切った。
同級生の男子のあどけない仕草にときめいたなんて知られたら、社会的に死んでしまう。
「そういうことなら、僕も付き合うよ」
「え?」
「用を足すんでしょ? 僕も行くよ」
なんだこれは。どういう展開だ。
いや、待て。落ち着け。クールに行こう。
これは、そう。『連れション』である。
そうさ。別になんてことはない。普通だ。
男子高校生にありがちなシチュエーションであり、まだ焦る必要はない。冷や汗を拭う。
「実はこの先に絶好の立ちションスポットがあってね。人気のない町を見下ろす高台なんだけど、もし良かったら案内しようか?」
「あ、ああ……よろしく頼む」
What? 絶好の立ちションスポットだと?
俺はてっきりどっかの公園の公衆トイレを想定していたんだが、予想の斜め上である。
これは気を引き締めて行かねばなるまいて。
14Res/14.46 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
書[5]
板[3] 1-[1] l20