7:名無しNIPPER[sage saga]
2020/07/11(土) 22:23:10.10 ID:5HEO7PNvO
「はあ〜……なんだか、キョンがモテる理由がわかったような気がするよ」
「いやいや、断じてモテていないぞ」
「はいはい。対外的にはそう見て欲しくて、だから男2人で寂しくダンスを踊るわけね」
だから、どうしてそうなるんだ。
それこそカモフラージュで、俺はまるで世の女の目を欺いているかのようではないか。
「僕はキョンの将来が心配だよ」
「どういう意味だ?」
「女の人に刺されないように気をつけてね」
「わかった。料理は自分でやることにする」
もはや何を言っても曲解されそうだったので素直に忠告を受け取ってやると、国木田は満足そうに頷き、おもむろに顔の横で人差し指を何度か振り、両手を上に向けて左右の手のひらを天秤のように何度か傾けてから。
「カンタンなんだよ、こんなの、だっけ?」
歌詞の一部を口ずさみながら首を傾げる国木田は不覚にも、なんと言うか、可愛かった。
「ん? どうしたの、キョン。顔が赤いよ?」
「っ……な、何でもない!」
「あ、もしかして……」
指摘されて慌てて視線を逸らすと、国木田はそんな俺の様子から何やら察したようで。
「キョン。ずばり君は今、催しているね?」
そんな国木田に迷探偵ぶりに、俺はガッカリしたのだが、ひとまずその迷推理に乗ってこの窮地から逃れようと試みた。
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