男「大将! 油マシマシのアチアチラーメン一丁」
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20:名無しNIPPER[saga]
2020/07/05(日) 09:09:07.74 ID:sGoLw9kr0

 「だめですよ、もう少しの辛抱なんですから我慢してください。それに、店長は病み上がりの貴方に負担をかけないためにわざわざこの新作を作ってくれたんですよ。感謝こそすれ、文句を垂れるとは何様ですか」

 ナナフシに諭され、細タヌキは拗ねた子供のようにそっぽを向く。

 「でも、ありがとうよ大将」

 照れくさそうに感謝の意を告げる細タヌキを前に、店主がニヤリと口角をあげ厨房の奥へと引っ込んだ。しばらくして、戻ってきた店主の手には透明な小瓶が握られていた。カウンターにコトリと置かれた小瓶の中には、灰色の粉末がいっぱいに詰まっている。細タヌキとナナフシが、驚いて顔を見合わせた。

 「おい大将……こいつはコショウじゃねえか」

 「どういうつもりですか。客には何もかけさせないのが雷来軒のルールでは?」

 


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