52:名無しNIPPER[saga]
2020/07/02(木) 22:38:09.29 ID:0AxqYuWp0
「しかし盗作が行われたことは事実です。だからこそあなたがこの件に対して本当に誠意を持って応じるのならば今すぐに編集部に行ってご自分が盗作を行ったと伝えるべきではありませんか。」
真実を打ち明けることこそが今の哲平に出来る唯一の誠意ではないか。そう告げる右京。
だがそれは哲平の望むことではない。何故なら…
「そんなこと出来ません…それで今回の連載がもしも流れるようなことになればホワイトナイトが世に出なくなるんですよ。」
「だからといって真実を隠すつもりですか。そうすれば結局得をするのは佐々木さん、あなただけではありませんか。
あなたは念願の連載を得て既に将来を約束されたも同然。それは本来なら伊月さんが得るものだった。
まさに盗人の如き犯行、そのようなことが許されると本当に思っているのですか。」
右京からの追求に哲平は無言で目を背けた。
そんなことはわかっている。けれどどうにもならないんだ。
その態度はまるでそのような自己弁護を言っているように思えてならなかった。
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