22:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/26(金) 00:55:30.18 ID:pCrOcsWZO
「トウコ、お前は趣味が悪すぎる」
伽藍の堂の地下工房で人形のやり取りをモニタリングしていた式が耐えかねて、先程飛び出して行って、そしてすぐに戻ってきた。
返り血ひとつ浴びずに綺麗なものである。
「この結末は私にとっても予想外だよ」
「嘘つけ」
嘘なものか。流石の私も理解に苦しんだ。
「私はお前と黒桐を完璧に模した人形を作り上げた。その結果がよもやこんな末路とは」
「オレは明確な悪意を感じたぜ」
式の言い分はもっともだ。
たしかにこれはあまりにも酷すぎる。
儀式の途中で何者かの妨害を受けた感触はなかった。つまり、人形に細工されていた。
「なるほど。コルネリウス・アルバか」
「誰だ、そいつ? 弱そうな名前だな」
「私の古い知人でね。奴は私を憎んでいる」
時計塔時代の同輩の嫌がらせと結論付けた。
「悪かったな、式。コルネリウスには後で私から特製の下剤入りピザ煎餅を送っておく」
「やっぱりお前の仕業なんじゃないのか?」
失礼な。私は人形の排泄に興奮は覚えない。
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