朝倉葉「オイラ、幸せもんだな」小山田まん太「僕だって、幸せ者さ!」
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4:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/22(月) 23:18:57.33 ID:FFL98XnqO
「それで、どうしてこんなことに?」
「お? おお、まん太か。遅かったな」

それから程なくして。
仲睦まじいおふたりに気を利かせてゆっくり歩みを進めていた僕の足元に、何故か先にいった筈の葉くんがずぶ濡れで転がっていた。

「なんでこんなところで倒れてるのさ」
「いや、実はオイラ、相合い傘なんてしたことがなくてよ。気がついたらアンナの肩がびしょ濡れになっちまっててなあ! うぇっへっへっへっへっ。やっぱ慣れねぇことはするもんじゃねぇなあ」

うぇっへっへっへっへっ、じゃない。
この男、どこまで残念なんだ。がっかりだ。
今回ばかりはアンナさんが可哀想すぎる。

「葉くん……君ね。それで、アンナさんは怒って君を置いてひとりで帰っちゃったの?」
「アンナは別に肩が濡れたことを怒ったわけじゃないんよ。濡れた制服が透けてて、珍しくピンクの下着だったからそれを指摘した瞬間に意識を刈り取られてな。うぇっへっへっへっへっ。余計なこと言っちまったなあ」

この男はどこまでも。ありえない。
デリカシーとは一切無縁なのだろう。
しかしそんなろくでなしでも僕の友達だ。

「ほら、起きて。途中まで傘に入って行きなよ。もともと、君から借りた傘だからね」
「いや〜悪いなあ。ついでに今日はまん太の家に泊めてくれねぇか? たぶんアンナが家に入れてくれねぇだろうからさ……」

情けない。あまりにも。
中学生にしてこれでどうするんだ。
葉くんは将来公園で寝起きするのだろうか。


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