朝倉葉「オイラ、幸せもんだな」小山田まん太「僕だって、幸せ者さ!」
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3:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/22(月) 23:16:37.50 ID:FFL98XnqO
「アンナ、そりゃどういう意味……」
「アンタは黙ってなさい」
「……あい」

堪らず問いただした葉くんだったが、ぴしゃりと嗜められて黙りこくった。おっかない。
そんな彼の手を引き、昇降口へと向かう。
僕も彼らのあとに続いて、校舎の外に出た。

「葉、傘を持ちなさい」
「へいへい」

葉くんが傘を広げる。
アンナさん用の、赤い傘。
その下に、彼と許嫁は収まった。

これは所謂、相合い傘というやつでは。

「これなら平気でしょ?」
「お、おう……でもよ、近くねぇか?」
「嫌なら濡れて帰りなさい」
「そ、そう言うわけじゃなくてだな……」

いつも泰然としている葉くんが珍しく照れていて、アンナさんは流石だと思い、僕は2人の邪魔にならないように手を振った。

「じゃあ、葉くん。また明日」
「おう、まん太。また明日な」

慣れない相合い傘に戸惑いつつも手を振り返す葉くんに別れを告げて、通り過ぎる刹那。

「……まん太に借りが出来たわね」
「えっ?」

そんな囁きと共に微笑むアンナさんの横顔に思わず見惚れて、朝倉家の許嫁はやはり流石だと思った。こんなお嫁さんが僕も欲しい。


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