朝倉葉「オイラ、幸せもんだな」小山田まん太「僕だって、幸せ者さ!」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2020/06/22(月) 23:14:23.29 ID:FFL98XnqO
「ほら、さっさと行くわよ」
「あ、ちょっと待ってくれ、アンナ」
「何よ」
「まん太も傘を忘れたらしいんだ」
葉くんは変わっているけど良い人だ。
僕の事情を考慮して、交渉し始めた。
とはいえ、傘は2本しかないようなのでどうしようもない。僕は車を呼んで帰ろう。
「いいよ、葉くん。僕は車で帰るから」
「でも迎えが来るまで待つの面倒だろ」
「まあ、ちょっと家が遠いからね……」
「なら、オイラの分の傘を使っていいぞ」
そう言って、葉くんはアンナさんから受け取った傘を僕に手渡した。慌てて、尋ねる。
「使っていいって葉くんはどうするのさ?」
「オイラは濡れて帰るから気にすんな」
「駄目だよ! 風邪引いちゃうよ!?」
葉くんはかなりのお人好しだ。
せっかくアンナさんが傘を用意してくれたのに、これでは彼女の気配りが無駄になってしまうと思い断固遠慮しようとしたのだけど。
「いいわ。まん太はその傘を使いなさい」
「ええっ!? そ、そんなの悪いよ!?」
「私と葉の傘は1本で済むもの」
「へ?」
どうして2人なのに1本の傘で済むのだろう。
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