高森藍子「目指せ!水先案内人!」
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10: ◆jsQIWWnULI
2020/06/20(土) 20:00:31.05 ID:5N5BJxwZ0
私がそのやり取りをぼーっと見ていると、その視線に気が付いたのか、私に話しかけてきた。

「ごめんね。ウチのアリア社長が遊んでもらっちゃったみたいで……」

「あ、ああ。いえ、全然大丈夫ですよ。むしろこっちこそ遊んでもらっちゃって……」

私は思わずそう返す。その言葉に嘘はなかった。

「そうなの?……ありがとうね」

彼女はそう言って私に微笑みかけた。その笑顔は、初対面であるはずなのに、なんだか不思議と懐かしい感じがした。

「ところでアリア社長?肝心の子、ちゃんと見つけたんですか?」

「ぶいにゅ!」

その女性が猫さんに話しかけると、猫さんは彼女の腕から降りて、私の足元に来た。そして、私のスカートのすそをクイクイと引っ張った。

「にゅ!」

「アリア社長!じゃあ、この子が……?」

「ぶいにゅ」

その女性は私の顔を見て少し驚いた顔をすると、コホンと咳払いをした後、口を開いた。


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