ロード・エルメロイU世「最初からそれがお望みだろう、レディ?」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2020/06/15(月) 22:51:54.94 ID:uimHEu7hO
「お兄様。愚かなライネスに早く罰を……」
「本当ならば張り手のひとつでも振るい矯正するべきなのかも知れんが、それは私の性分ではない。君はそれを甘さと呼ぶだろうが、時と場合によってはそれが武器にもなる」

義兄は私を抱擁したまま離さない。
むしろより強く、抱きしめてきた。
すぐにその意図を察して驚愕する。

「我が兄よ、まさか……!」
「時にレディ。君もそろそろ花摘みに行きたいのではないかね? まあ、行かせないが」

動けない。礼装を解除しても、もう遅い。
目には目を。歯には歯を。尿意には尿意を。
それはなんとも、魔術師らしい対抗手段。
間近の義兄の顔にうっすらと愉悦が浮かぶ。

「くっ……ふふふ。参ったね。やられたよ」
「最初からそれがお望みだろう、レディ?」
「そこまでお見通しとは……我が兄ながら恐れ入る。ああ、そうとも。私がおしっこをしている姿を、愛しいお兄様に見て欲しい」

我が兄は普段は頭が固い癖に実戦となると柔軟に物事を考え、判断することが出来る。
そしてあらゆる難題を受け入れる大きな器も兼ね揃える、まさに理想のお兄様であった。


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