【安価コンマ】貴方は世界を巡るようです 7巡目
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24: ◆Nq0wl2Ysns[saga]
2020/06/02(火) 03:08:56.95 ID:cdSYijSj0
……耳の中。

耳の周りだけで、外側だけであんなにも気持ちよかったのに中を弄られたら一体――。

――――かりっ。

「ふぁあああああ……っ!」

「え?」

一回。たった一回耳の中を、しかもかなり手前の方を掻かれただけで。僕の口から気持ち良さに押し出されて声が飛び出してきた。

……う、嘘で、しょ?

「だ、大丈夫? ワイズ」

「大丈夫、大丈夫だからぁ……もっと、もっとやってそれぇ……」

自分の声がふにゃけているのがこれでもかと分かるが、そんなことよりも。

もっと、もっと耳かきをして欲しい……!

「なら良いんだけど……じゃあ、手前の小さいカスみたいなやつからちょっとずつ取っていくね?」

――――かきかきかき。

「っ……ぁ……」

手前を撫でるように掻かれ、掻かれて。耳かき棒が外に出て、僕の耳垢が付いた先がティッシュに吸い込まれていく。

耳の中、ティッシュ。耳の中、ティッシュ。耳の中、ティッシュ。と、耳かき棒が往復する。そのたびに、ティッシュの中に垢が溜まっていく。

「…………」

「ふぁ、ぁああ……」

声を押させることが、もう出来ない。

そのはっきりとした気持ち良さを、彼女にアピールすることしか僕は出来ない……。

「……かりかりかりかり」

「ふっ、ぅあ……あ、あぁあああああああああ………」

僕の情けない声を無視して、ユウナはかりかりとまた耳かき棒を動かして――。

「あの……ワイズ? 今、ぼく耳かき動かしてないよ」


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