阿良々木暦「僕がひたぎさんを嫌う未来なんてない」
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14:名無しNIPPER[sage saga]
2020/05/16(土) 23:39:01.23 ID:Gzf81c1XO
「だから私は自らの運命に抗ってみせる」
「既に糞を漏らしている女の台詞かよ」
「言わないでよ、もぅ……恥ずかしいわね」

ひたぎさんの照れ顔。激レアである。
片手を火照った頬に当てる仕草にぐっと来てしまっている僕はやはり常軌を逸していて。

「ねえ、こよこよ」
「なんだい、ひたぎちゃん」
「私ね……まだ宿便がね……?」
「言わなくてもわかってるよ」

ああ、わかっているさ。今度こそ、一緒に。

「その目」
「僕の目がどうかしたか?」
「まるで獲物を狙う吸血鬼のようね」
「知ってるか? 男の吸血鬼ってのは基本的に美女しか狙わないらしいぜ。やらしいよな」
「本当にいやらしくて、食べて欲しいわ」
「えっ……」

それはもしや、糞を食えってことだろうか。

「バカね。そんな倒錯していると思う?」
「僕らは充分に倒錯しているだろ」
「そんな恋愛関係って、素敵でしょ?」
「素敵かはともかく、僕はお前が好きだ」
「嬉しいわ。私も暦のことが……隙あり」

はむっと、ひたぎさんが僕の耳朶を噛んだ。

「んあっ!?」

ぶりゅっ!

「一瞬の隙が命取り。あなたは私の自由意志によって、うんちを漏らしたのよ」
「フハッ!」

何が隙なものか。僕はただ物好きなだけだ。


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