アルコ&ピース酒井「Black Savanna」
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23: ◆z.6vDABEMI[saga]
2020/05/05(火) 20:11:36.47 ID:z3oD1mZbo
その質問に平子さんはちょっとだけ迷って、声を潜め「信じてくれるか?」とだけ聞いてきた。
……いや……そりゃさ……アンタを信じてないことの方が多いし、そりゃさっきの話だってにわかには信じ難い事だけれど、顔がガチでやべぇ事んなってたから思わず頷くしかないわな。
近寄れ、と手招きされる。三密は……と思ったけど、そっと近付く。さらに声を静かにして、オレらふたり室内で密談。意味はあんのかねえのか、よく知んないしやる必要ねえんかもしれんけど。
ひっそり声が、地面を馴らす重機みたいに重低音でオレの鼓膜を揺さぶって、尋ねてくるんだ。
「お前、白いネズミが俺に化けたって言ったら、信じる?」
沈黙。
なんと答えるのが正解か分かんねえってのが一番だった。
蟻の話がガチだとは思わねえ、でも白いガキの話はふたりとも見てるしガチなんだろう。ただ、突然出てきたネズミなんなん、そんでネズミが平子さんになってたってもっとなんなん。
訥々な質問に疑問符飛ばしてオレはそっちを見やる。
「見たんだよ、俺。この局で。俺を」
「……」
「前に見た白いネズミが、ぐっと立ち上がって……なあ、信じてくれるよな。あれ、きっとUMAなんだよ」
「ああ……ええと……」
信じられない、とも言えなかった。だからUMAはいる、と言う結論に至ったんだろうな、と推察することが出来たからだ。
つい少し前までUMAはいると力説していた人の言葉だし、何より笑いにも変わらないそんな話を、ここで真剣に持ち出すほどのイカレではない。そこまでぶっ飛んでたらさすがに人としてどうかと思うし、家庭環境とか大丈夫なん?ふたりのガキマジで大丈夫なん?って変な心配に思いが及ぶ。
それかこの何ヶ月かの仕事が吹っ飛んだストレスで、今イカれたかの二択だ。それなら、オレも多分イカれてるので、事務所にお願いして検査でもやってもらわなきゃなんねえだろう。
「だってそうじゃなきゃなんて説明すんだよそれ、クローン?他人の空似?なんだと思う?」
「あの、ドッペルゲンガー的な。それかもうメタモンとか」
「モシャス使ったとかそう言うことか」
「もうゲームじゃん」
でも、もし。今言ってたのがガチだったら。
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