34:名無しNIPPER[saga]
2020/04/27(月) 00:45:29.29 ID:Hmn4qVbR0
「もちろん」
「でもアタシ、特訓とか練習とか、下積みとか努力とか気合とか根性とか、
なんかそーゆーキャラじゃないんだよね。体力無いし。それでもいい?」
言い終わってから、少し一気に喋り過ぎたかもしれないと軽い後悔が襲ってきます。
そのまま十秒経ち、二十秒経って、加蓮は耐え切れずに視線だけを彼へと向けました。
彼は、目を丸くしていました。
「…………何?」
「あ、その……えっと」
少しだけ言い淀むようにしてから。
「イヤだとは、言わないんですね」
何の含みも無く返された呟きに、加蓮の頬は燃え上がるように熱くなりました。
辛うじて怜悧さを保っていた筈の思考は粉々に砕けて、
叫び出さなかったのがほとんど奇跡のような火照り具合でした。
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