もしもし、そこの加蓮さん。
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240:名無しNIPPER[saga]
2020/05/10(日) 16:44:04.55 ID:7gnP6kF90

 ◇ ◇ ◆


目の覚めるほど綺麗な顔が眠りこけていました。

枕元で振動を繰り返すスマートフォンを見もせずに黙らせ、
むくりとベッドから身を起こします。


 「……夜這いだぁ」


奏が埋もれていた筈のお布団はもぬけの殻。
ちょうど薄目を開け始めた彼女は相変わらず目の遣り場に困るネグリジェ姿です。

緩慢な動作で上半身を起こすと、若干ボサついている髪にくしゃっと雑な手櫛を通し、
ぼんやりと周りを見渡して、隣の加蓮を認めたのは一番最後。


 「……加蓮……何で、私のおふとんで寝てるの……?」

 「ぜんぶ逆」


奏は、見た夢の内容を寝起き三秒で忘れるタイプでした。



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