もしもし、そこの加蓮さん。
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156:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 23:00:13.98 ID:XPAMg3p00

 「邪魔したのはほんと悪かったけどさぁ……わざとじゃないんだって」

 「別に……Pさんは関係無いし」

 「あ、加蓮。それなんだけどさ、前は『プロデューサー』って呼んでなかった?」

 「……プロデューサーは関係無いし」

 「いやもう遅いから。はい桃」

ぷりぷりと膨んだ頬に瑞々しい白桃を押し込んでやると、
しばらく加蓮がおとなしくなります。
あのね、子供じゃないんだよと言おうとした鼻先に二切れ目を差し出すと、
また加蓮が静かになりました。

 「あのさ、加蓮」

 「ふぁに」

 「お行儀悪いのは置いといて、ここに私達の写真があるでしょ」

自ら頬張らせておいてマナー指導とは何様なんだと言いたくなる気持ちをぐっと堪え、
キャビネットの上に視線を送ります。


ネイルケア用品と並ぶ緑のフォトフレームには、
加蓮と奈緒と凛、トライアドプリムスのスリーショットが収まっていました。
二切れ目の桃を嚥下すると、既に目の前には三切れ目がスタンバイしていたので、
加蓮は丁寧に手で差し戻します。


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