もしもし、そこの加蓮さん。
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138:名無しNIPPER[saga]
2020/05/07(木) 00:27:25.70 ID:XPAMg3p00

 「やるじゃん」

 「は?」

 「いいんじゃない? 南の島でひと夏のアヴァンチュールなんてさ」

 「ああ、ちひろさんはそういうの一切無いぞ。マジで。砂粒ほども」



 「え?」

 「めでたくステーキとロブスターをガッツリ奢らされる予定だ」

 「……良かったね」

 「おう、涙が出るくらいな」


交差点を曲がった先の道は、まっすぐに海へと伸びていました。
彼はどこからか取り出したサングラスを無言のまま着用すると、
もう一本を助手席の加蓮へと差し出します。
加蓮もサングラスをそっと掛け、無言のまま行く先の大海原を見つめました。


しょっぱい。


そんな小さな呟きが、海風にさらわれていきます。



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