【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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42: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:54:05.68 ID:U1qw9Qt5O


午後の業務もどうにかこなして、晩の八時にみかんブックス秋葉原一号店は閉店。
シャッターを下ろしてから三十分ほどの店内掃除を終えて、私服へ着替えて、今日のお勤めはおしまいとなった。

「お疲れさん。でも伝票整理のやり方は、ちゃんと思い出しとけよ」
「すみませんでした、何とか思い出しますね」
「とにかく、もう飲み過ぎるなよ」
「はい、お疲れ様でした」

先輩と別れて、アパートに近いスーパーで半額シールが貼られた弁当を買って。
やっとこさ僕は新しい「自宅」へ帰宅した。

「ふぅ〜。里歌ちゃん、梨穂ちゃん、ただいま〜」

寝室に飾ってある、昨日買った手のひらサイズのぬいぐるみ達へ挨拶して。
パパッとパジャマへ着替えて、晩ごはんを頂いた。
シャワーから出てスマホを確認すると、LINEには通知が来ていた。

「えーっと、TERIAさんからか」

交際相手ですし、自分が想像している以上にやり取りするものか。

『一日で二十六作読んで、感想送るのは疲れた』
『お疲れ様。だろうな』

公式スタッフ――特に原作とアニメの総監督、里歌ちゃんと梨穂ちゃんの声優さん――を除けば、誰よりもりかりほを愛してやまない人気絵師さん。
そんな彼女であろうとも、未だかつてない大量の作品供給があればパンクしてしまうのはやむなしか。


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