【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:38:12.91 ID:U1qw9Qt5O
時刻はもうすぐ夜の八時、そろそろアニメグッズの専門店が店じまいする時間だ。
今日はもうお別れにしようかという頃になって、TERIAさんはあるお願いをしてきたのだ。
「ねえ、凛」
「どうした?」
「……慰めて」
食事中も羽織ったままだったコートのボタンを、ぷちんぷちんと上から二つ外して。
チラリと肩のラインを見せつける彼女へ……正直エロスは感じられなかった。
というか、亡くなるまでずっと自分を無下にしてきた人となんて、したいと思えるものか。
生憎と僕にはエロゲーにありがちな、お仕置き調教プレイなんて趣味は微塵もないし。
いや、さすがに彼女とてそんなの望んじゃいないだろうし。
(性癖というか、凛さんとどういうプレイをしているのかは、四月に出したR―18本の中身で把握しているけどさ)。
「……すまん、そういう気分じゃない」
「そっか……ごめん」
「いや、俺こそ今日は全然彼氏らしいことしてやれなくて、ごめんな」
「いいっての」
最後に「色々大変だと思うけど、お互い無理し過ぎないで頑張ろうな」とエールを送って、僕はTERIAさんと別れた。
これでいいんだ……他人の身体を借りている人間が、本人の許可なく彼女さんと性交渉なんてしたら。
僕は、僕が二度と許せなくなるから。
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