【オリジナル】自殺したら僕だけを誉めない有名絵師の彼氏になった件
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34: ◆wqJOdKDc/.
2020/04/25(土) 09:35:57.99 ID:U1qw9Qt5O
本当に僕を陰ながら応援していたのなら。
僕を自殺させたことへ、少しでも罪の意識があるのなら。
口先だけでなく、行動で示してほしい。
それこそが、僕の願いなのだから。

「了解。それと……俺も言い過ぎた。ごめん」
「……うん」

凛さんの意識が戻る可能性が0でない以上、彼女との関係を破綻させる訳にはいくまい。

「奢ってやるよ、回転寿司でも行くか」
「うん、ありがと」

「遠慮なんかいらないぞ」と促しこそしたものの、TERIAさんは「食欲が沸かないから」とたったの五貫しか食べなかった。
かくいう僕だって、七貫でもう食べる気力を失ってしまったんだけどね。

わかってるんだよ、本当に「被害者ぶってる」のは僕の方なんだって。
誰を誉めて、誰を誉めないかなんて、当人の自由なんだから。
お気に入りとそれ以外とで、露骨に態度を変えたからって名誉棄損罪になるなんて、民法のどこにも記されちゃいないんだから。
彼女の立ち振る舞いが許せないという気持ちよりも、彼女のお気に入り達の足元にも及ばない評価するに値しない駄文しか書けない自分。劣等感からくる自己嫌悪の方がよっぽど強かったんだ。
自分の浅ましさをはっきり自覚していたから、僕は冷徹になり切れなかったんだ。
クリエイターだから、僕を評価しない彼女ではなく、無能で生きている価値の無い僕を消すことを選んだんだ。


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